OSM Tasking Manager プロジェクト作成と管理

このガイドは現行バージョンのTasking Managerについて解説を行っています。もしあなたが利用している画面がこのガイドと異なっている場合は、以前のバージョンのマニュアルを参照するようにしてください。

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OpenStreetMap Tasking Managerは、マッパソンの運営やHOT活動の管理、学生マッパーへのタスク作成に必要不可欠なツールです。Tasking Managerを使うことで、マッピング対象の地域を小さな区画に分割し、特に多人数のマッパーが様々な地域から参加する場合に起こりがちな、作業対象の競合を防ぐ役割を持ちます。また、Tasking Managerには参加するマッパーに対してインストラクションを表示させる機能 (例: ‘道路と建物をすべて描いてください’) もあり、データの品質と正確性を高める役割ももってます。いうなれば、Tasking Managerのタスクを正しくセットアップすることで、オープンに開かれたマッピング活動のワークフローを指揮することが可能です。このページでは、OSM Tasking Managerを使ったマッピングイベントを成功に導くにあたって必要となる管理の基礎について解説します。

このガイドは、いわゆる ‘マッパソン’ と呼ばれる、オープンに開かれたマッピングプロジェクトを行う際にOSM Tasking Managerでプロジェクトの作成や管理を行う必要がある人向けの文章です。このガイドは、HOT Tasking ManagerTeachOSM Tasking Managerなどで動作しているOSM Tasking Manager 3インスタンスを対象としています。

HOTあるいはOSM Tasking Manager 3版はしばしばその短縮形であるTM3という略称で呼ばれます。

ロギングとアクセスレベル

最初に、アクセスレベルの概念について理解しましょう。TM3への全てのアクセス権はOpenStreetMap websiteへの認証によって制御されています。TM3にアクセスする場合、OpenStreetMap (OSM) のアカウントが必要です。OSMのアカウントを取得した後、Tasking Manager を表示し、 OpenStreetMapへログインをクリックすると、OSMのページが再度表示され、Tasking Managerへの認証のためOSMアカウントへ限定的なアクセスを許可させる必要がある旨が表示されます。

OSM Tasking Manager内のアクセスレベル

OSM Tasking Managerには3つのユーザアクセスレベルが存在します:

  • ユーザ - 最も基礎的なレベル。ユーザはTM3へのログインを行い、マッピングプロジェクトの表示、プロジェクトへの参加と作業を行うことができます。この利用方法については、LearnOSMのOSM Tasking Managerガイドに網羅されています。下書き状態 (つまり未公開状態) のプロジェクトなど、一部のプロジェクトは非常時となります。
  • プロジェクト管理者 - プロジェクト管理者は、TM3でのプロジェクト作成や更新が可能です。
  • 管理者 - 管理者は、TM3のユーザのアクセスレベル管理の権限を持ちます。

TM3でプロジェクトを新規に作成するには、プロジェクト管理者のアクセスレベルが必要です。

TM3での新規プロジェクト作成

TM New

画面右上に表示されているあなたのユーザ名をクリックし、プロジェクト新規作成をクリックします。ポリゴンを手書きするか、あるいは既存のgeojsonファイルをインポートしてマッピング対象となる区域 (area of interest, AoI) を指定します。

Tasking Managerでプロジェクトを作成する場合、対象エリアを手書きするよりも、既に区域が規定されたファイルをインポートするほうが推奨されます。インポート用のファイルを作成するには、JOSMやQGISなどのツールが利用できます。お薦めの方法としては、JOSMを使って.osmファイルを作成し、http://geojson.io/ を使ってGeoJSONを生成する方法があります。

手書きによるマッピング対象区域指定

  1. 右上に表示されている’描く’ボタンをクリック
  2. 右クリックを押しながら地図を移動させることで作業対象領域 (AoI) を表示させます。左クリックしてしまうとノードが追加されるので注意してください。ポリゴンを描き、対象地域を指定します。これにより対象ではないエリア (海や森林など) を取り除き、時間を省略することができます。
  3. 最初に描いたポイントをクリックするとポリゴンが閉じます
  4. ポリゴンを描いた後も、ノードを移動させたり追加したりすることができます。

あるいは

GeoJSONやKMLファイルのアップロードによるマッピング対象区域指定

  1. ‘インポート’ボタンをクリックします。
  2. ファイルアップロードウィンドウから、対象のファイルを探します
  3. ファイルを選択してハイライトさせ、’開く’をクリックします
  4. インポートした場合、作業対象区域はそれ以上編集できません

タスク生成

プロジェクトの作業対象エリア (AoI) は、作業の全体領域を意味します。この領域は、タスクと呼ばれる小さなエリアに分割されます。

AoIをインポートした場合も手書きした場合も、地図フレームのなかに領域が表示され、次に個別のタスクにどのように分割するかの質問が表示されます。2つの選択肢があります:

  1. 四角形のグリッド - Tasking Managerが自動で、プロジェクト領域全体を同じ大きさのグリッドに分割します。通常のクラウドマッピングプロジェクトではこの方法がよいでしょう。
  2. 任意形状 - ファイルをアップロードしてプロジェクト対象地域の指定を行う場合、そのファイルのなかに個々のタスクの形を含めておくことができます。タスクの形状をカスタマイズする必要がある場合に、この機能を使ってください。例えば、道路データのインポートや作業対象地域のアウトプットを処理する工程などがあげられます。

タスクの分割に四角形のグリッドを利用

同じ大きさの四角形タイルを作成するには、”四角形のグリッド”オプションを選んでください。

TM Tile Sizes

作業対象地域が四角形のグリッドに分割され、それぞれの四角形が1つのタスクとなります。”拡大”と”縮小”のボタンを使って、タスクの大きさを適切に修正してください。実質的に、タイルのサイズを小さくするとより多くのタスクが生成されることになります。タスクのサイズの適切な大きさがどのくらいかは、対象区域の大きさ (大きなプロジェクトで小さめのタイルを生成) や、それぞれのタイルのなかでマッピング対象になる地物の数によって変わってきます。一般的に、作業対象地域が大きくなったり、マッピングするべき地物の数が多くなったりするにつれて、プロジェクトで使われるタイルは小さめに作っておくことが望ましいです。

タスクの大きさを決める際に参照できる地図レイヤは1つだけではないという点に注意してください。地図の右下にあるボタンを押すことで、地図レイヤの切り替えを行うことができます。衛星写真のレイヤを表示させておくことで、マッピング対象の実際の画像を確認しながら設定を行うことができます。

プロジェクトで特別に利用できる航空写真がある場合、地図の右上のボタンを使うことでTMSやWMSのURLを追加することができます。

この工程とは別に、”分割”ツールを使うことでタスクのサイズを異なる大きさに変更することができます。タスクの分割に回数制限はありません。繰り返しになりますが、衛星写真レイヤを表示させることで、どの地域を分割するかの判断材料に役立ちます。”リセット”ボタンを押すと、分割したすべてのタスクの大きさをリセットすることができます。分割オプション(ポリゴン)はエリア内にポリゴンを描いてその部分を小さなタスクに分割する機能で、 分割オプション(ポイント)はそれぞれのタスクを選択し、そのタスクを分割する機能です。リセットボタンで、分割したすべてのタスクがデフォルト状態に戻ります。

一般的に、居住用の建物が密集している地域は小さなタイルにします。プロジェクトのタスクを作成するにあたっては、作業時間として10-15分で完了できる分量にするようにすべきです。

タイルサイズ策定にあたっての検討事項

  • マッパソンに参加する新規マッパーが1つのエリアをマップするために必要な時間は、経験を積んだマッパー (最初はみな遅いとはいえ、すぐに素早くなりますが) の約4倍程度を見込んでください。
  • 初心者マッパーが、広大な航空写真のなかから特定の地物を探し出し、それらを見つける都度マッピングしてゆくのは困難を伴います。茂みの中に点在する、天然の素材で茅葺きされたヒュッテを見つけ出すのは’初心者’には極めて難易度の高い作業です。
  • また、初心者マッパーにとっては、建物など多数の地物をトレースし続けることは困難な傾向があります。
  • このプロセスの後半では、マッパーが対象区域を’分割’する方法を紹介します。タスクをより小さな区域に分割することで、初心者マッパーにとっても対処のしやすい広さにすることができます。
  • 作業を行うにあたって問題が発生しがちな箇所は、四角形の四隅と辺縁部分です。対象の四角形が小さくなればなるほど、編集データの重複やマッピングの不足に伴う欠落が発生する可能性が高くなります。対象エリアの大きさ指定はある意味トレードオフの関係にあり、小さければ小さいほど新しいマッパーが参加しやすくなり、それに伴ってエラーが発生しやすくなるといえます。
  • 四角形は分割を行うことが可能です。ただし、一度分割した四角形を再度結合して大きな四角形にすることはできません。分割は慎重に行うようにしてください。
  • まとめ プロジェクトの対象エリアを作成したら、自分で一度マッピングを行ってみて、その作業が簡単か難しいか、どのような課題に直面するかを試してみてください。最適なタスクのサイズを確定するにあたってこの作業は非常に役に立ちます。分割作業は許可するほうがよいですが、無限に分割を行うことは避けたほうがよいでしょう。稀に連続して分割を行ってしまい、マッピング自体が極めて困難になってしまうケースも存在します。

タスクの大きさを確定したら、”次へ”をクリックしてください。

任意のジオメトリ

ファイルをアップロードすることでプロジェクト対象エリアを指定する場合、ファイルに任意の形状のポリゴンを含んでおくことで、それぞれのポリゴン形状を個別のタスクとすることが可能です。もしファイルに含まれるポリゴンの数が1つの場合、プロジェクトにはタスクが1つしか生成されません。この機能は通常利用されませんが、状況によっては必要となる場合があります。

任意のジオメトリを設定した場合、分割を行うことはできません。

プロジェクト対象エリアのトリミング

タスクのサイズを確定した後、対象エリアを “トリミング” することもできます。トリミングは任意のポリゴン形状を描いたり、形状をインポートしたり、対象地域を含む最も近いタスクをもとに行ったりすることが可能です。

トリミングの対象エリアを確定させたら “次へ” をクリックしてください。

プロジェクトの作成

プロジェクトに適切な名前をつけて、 “作成” を押してください(名前は次の画面でも編集可能です)。

これでTaking Managerへのプロジェクト登録は完了で、次はその概要やマッピング方法の解説を記述する必要があります。なおこの作業は、決して疎かにしないでください。マッピングに参加する一定以上の (多くの場合、ほとんどの) マッパーはこれまでOpenStreetMapあるいはHOTの活動に参加したことがなく、タグづけのガイドラインについても十分な知識を持ちません。この箇所において、プロジェクトの目標と、何をどのようにマッピングすればよいかを明確に記述してください。多くの場合、1つのプロジェクトのなかでマッピングする地物は1種類に限定することが推奨されます。もしその地域のベースマップを完成させたい場合、道路は道路、建物は建物といったように、複数のプロジェクトに作業を分割するようにしてください。新規に参加するマッパーは、小さな対象区域のなかで特定のマッピングに慣れる過程で、それらの地物をどのようにマッピングすることが望ましいか、学習してゆきます。もし複数の地物を対象としてしまうと、中途半端に様々なものがマッピングされた区域が多く発生し、実際にはマッピングが完遂できないという自体に陥る可能性が高くなります。

プロジェクトの作成が完了したら、関連する設定についても確認しておきましょう。

  • 解説 - プロジェクト一覧で表示される名称と、マッパーの参加意欲をかき立てる情報
  • マッピング方法解説 - 何をどのようにマッピングすることが求められているかに関する詳細な解説
  • メタデータ - プロジェクトをカテゴライズするにあたっての付帯情報。プロジェクト一覧からフィルタリングを行う際などに利用されます
  • 航空写真 - TMSのURLを記載したり、必要となるライセンスについて記載する場所
  • Priority Areas - プロジェクトの対象地域のなかで優先してマッピングされるべき場所
  • アクセス権 - マッピングや検証作業に参加できるアカウントを制限することが可能です
  • 設定 - プロジェクトの期限とJOSMプリセット
  • アクション - プロジェクト参加者へのメッセージや、プロジェクトの検証作業に関して許可/不許可を一括編集できます

解説

TM Description

この画面ではプロジェクトの優先度や、下書き・公開中・アーカイブ済みといったステータス、プロジェクト一覧で表示される短い解説文や、プロジェクトを選択した後に表示される長めの解説文について設定することができます。

解説文は長短どちらにおいても、なぜこのプロジェクトを行うに至ったかや、データを誰が使うのか、マッピングがもたらす社会的なインパクトについて記述するようにしてください。文章を記載する際にはMarkdownを利用することができ、画像や動画を貼り付けることも可能です。

マッピング方法解説

TM Instructions

マッピング対象 - ユーザにマッピングして欲しい地物の一覧です。一般的に、対象の地物が少ないほど、マッピングが完了する可能性が高くなります。

多くの要素をマッピングすることを要求するプロジェクトは、マッパーによる作業が困難なばかりでなく、検証作業も困難です。これにより、良質で使いやすいデータセットを作成するにも長い股間がかかるようになってしまいます。また、例えば建物のタスクには小さめのサイズのタスク、道路や河川には大きめのタスクなど、マッピング対象の地物によって適切なタスクのサイズは異なっています。ライン状の地物と建物など、同じ地域を対象としてプロジェクト自体を複数に分割することがベストプラクティスとなります。

変更セットコメント - この箇所で設定したコメントが、OSMにデータをアップロードする際にデフォルトで入力されるようになります。変更セットには通常、Tasking Managerのどのプロジェクトに関連する作業かを特定する内容と、マッピングを行った地物の概要が入力されます。ここには通常、”ハッシュタグ” が利用され、マッピングを要請した、あるいは実施している組織についての情報が入力されます。また、どのような内容をマッピングしたか、例えば “建物のマッピング” などのような内容も入力されます。

変更セットコメントを入力するにあたって、ユーザには何をマッピングしたか、有用なコメントを入力するよう教育するべきです。ただし、デフォルト値としてよいコメントが入っていることもまた、その入力を支援するために重要となります。

マッピング方法詳解 - マッピングに関して最も詳細な方法の解説をこの場所に記載してください。また、参加するマッパーや検証作業参加者に対して、熟読して守ってほしい欲しい内容もここに記載します。

わかりやすい解説の記載方法については、後述のメモも参照してください。

Per Task Instructions - この箇所の記述は、マッパーがタスクを選択した際に表示されます。また、そのタスクのために作成された、x, y, z の座標指定を伴ういわゆる “スリッピーマップ” の指定もこちらで行います。

メタデータ

TM Metadata

これらのフィールドは、将来的にTM3ではすべて必須項目となる予定です。

マッパーレベル - これはプロジェクトのマッピング難易度を表す指標です。選択肢には初心者、中級者、上級者の3つが存在します。このプロジェクトを成功させるために最低限必要なマッパーの経験について、この箇所で指定を行います。ここで設定した値はプロジェクト一覧のフィルタ条件で使われるとともに、アクセス権の画面で推奨レベルを設定する際にも利用されます。

マッピング対象 - プロジェクト一覧の利用条件や、マッパーが参加したいプロジェクトを見つける手がかりになります。

組織 - マッピングの成果が誰によって利用されるのか、を指定します。プロジェクトのフィルタ条件に利用されます。

キャンペーンタグ - この設定を使うことで、このプロジェクトを他のプロジェクトとグループ化し、より大きなマッピングの成果の一部にすることができます。プロジェクト一覧でのフィルタ条件に利用されます。

優先エリア

TM Priority Area

Tasking Managerに組み込まれたツールを使って、まず最初にマッピングされるべき地域を描きます。1つのプロジェクト内に複数の有線エリアを指定することが可能です。優先エリアの指定はいつでも変更する事ができます。

災害対応マッピングを行う際、特に初期の段階では、プロジェクトでのエリア指定を大きくとっておき、新しい情報が入る都度、優先エリアの機能を使って集中するべき箇所を指定してゆくと効果的です。

航空写真

サービスURL - 作業に参加するマッパーや確認者が使うOSMエディタに対し、この箇所で指定したTMSのURLが自動的に読み込まれます。記入例に従って記入してください。すべてのエディタで問題なく動作するには、入力が正しい形式である必要があります。

ライセンス - 必須ではありませんが、もし航空写真を利用するにあたってマッパーが特定のライセンスに同意している必要がある場合、そのライセンスをここで指定することができます。指定したいライセンスがリストに存在しない場合は、Tasking Managerの管理者に連絡を取り、当該のライセンスを追加してもらうようにしてください。

アクセス権

TM Permissions

マッパーレベル - プロジェクトに対して適切な習熟度を持っているマッパーの参加だけに制限することができます (上記のメタデータ項目も参照)。マッパーレベルは手動で設定することもできますし、マッパーが行った変更セットの数に応じて自動的に適用することも可能です。

確認者レベル - この設定を有効化すると、確認者のロールを持っているユーザのみが確認作業を行うことができるようになります。指定が行われた確認者、プロジェクト管理者、そして既存の確認者は、相互確認プロセスのもと、参加ユーザを確認者として指定することができます。

プライベートプロジェクト - 限られたユーザだけがプロジェクトにアクセスできるようになります。対象となるユーザは、プロジェクトに参加する前に最低一度はTasking Managerにログインしている必要があります。

設定

デフォルト言語表記 - プロジェクトで表示されるマッピング方法解説の、デフォルトの言語設定を行います。

アクション

TM Actions

全ての協力者にメッセージ - タスクを1つ以上完了、あるいは確認実施したすべての参加者に対してTasking Manager上のメッセージを送付します。参加してくれた人々に感謝のメッセージを伝えたり、他のプロジェクトの状況/キャンペーンなどを伝えたりするのに役に立ちます。次項目で解説する、すべてのタスクの確認/差し戻し作業を行う際には、事前にこの機能を使ってメッセージを送るようにしましょう。

全タスクを検証 - “低品質の航空写真”としてマークされたタスクを除き、全てのタスクを”グリーン”の検証済み状態にします。

全タスクを差し戻し - “低品質の航空写真”としてマークされたタスクを除き、全てのタスクを”レッド”の差し戻し状態にします。

プロジェクトを削除 - Tasking Managerからこのプロジェクトを永久に削除します。

プロジェクトを複製 - 作業対象地域の指定を除き、全ての設定を複製してプロジェクトを作成します。作業対象地域は再度インポートするか、もう一度手で描いてください。

マッピング方法解説を記述するにあたって

プロジェクトの参加者がネイティブの英語話者ではない可能性があります。平易な記述を心がけてください。

  1. プロジェクトのタイトルの中に、何をマッピングするか含めるようにしてください。例えば以下のようなタイトルが推奨されます。 #1396 - Missing Maps: Niger State (north), Nigeria (project 1: roads and residential areas )
  2. 最も重要なメッセージは、最初に参加者が目を通すであろう、マッピング方法解説タブの一番最初に記述してください。例えば航空写真としてBing以外の写真を使う場合などが挙げられます。また、例えばプロジェクトの作業対象が道路や居住地域のマッピングの場合、全ての建物を詳細にマッピングする必要が無い旨を最初の一文に含めておくとよいでしょう。逆に、人口密集地域で人口の推定を行うことがプロジェクトの目的であるならば、建物を1つ1つ描く必要があることを記載しておくべきです。この内容は、概要説明のタブにおいても表示されるほうがよいでしょう。
  3. 念の為の記述として、プロジェクトが一定以上の経験を有したマッパーにだけ適している場合。例えばデータのインポート作業や既存データの修正を、GPSトレースや新しく提供される航空写真 (前項参照) などをもとに修正して利用する必要がある場合、新しいマッパーは他のプロジェクトへの参加が推奨であり、この作業には熟達した技術が必要であることを理解できるような文言を記載しておきましょう。
  4. 確認作業を行うにあたって、よくある間違いに関するガイドラインがあります。例えば Blake Girardotさんが編集した 西アフリカにおけるマッピング/mapping in West Africa などです。マッピング方法解説の文章としてそれら文章へのリンクを張り、こうしたガイドラインが必要となった背景を正しく説明してください。
  5. タグ付け方法について、一番信頼できるリソースは OpenStreetMap wikiです。HOTが関与する多くのプロジェクトではアフリカの道路に関するタグ付けも非常に参考となり、すべての参加マッパーは目を通す必要があります。もしプロジェクトにおけるタグの利用方法が通常とは異なる場合、類似のタグを解説するwikiページへのリンクを張り、解説のなかでその違いを説明するようにしてください。

航空写真に関する注意事項

多くの場合、私達のプロジェクトでは “スタンダードな” Bing衛星写真が利用されます。ただし場合によっては、Bing以外の写真を利用するケースがあります:

  1. 作業対象エリアに、Bingが高解像度の写真を提供していない場合。
  2. 作業対象エリアのBing写真に、一定以上の雲が表示されている場合。
  3. 災害発生後の状況確認のため、新しい航空写真が必要な場合。

もしBingが十分な品質を提供できていない場合、次の選択肢はMapboxです。この2つの衛星写真が必要な品質水準を満たしていない場合、それ以外の衛星写真も試してみてください。

そのような場合、単純にライセンス的に利用可能な情報源を探し、WMSあるいはTMSサービスとして利用可能にするだけでは、作業として不足する場合があります。例えば、あなたが設定する作業対象区域はBingやMapbox衛星写真を使って部分的に編集がされてしまっており、衛星写真ごとの画像オフセットが大きい場合があります。作業対象地域の状況をよく確認し、すでにマッピングされているデータと新しい航空写真の間のオフセットを見極めてください。既存のOSMデータがあなたの航空写真とも合致するオフセットで、Bing航空写真にも適合する場合、その地域のBingは”ゴールドスタンダード”であると扱われます。ただし、GPSトレースも確認した場合、この扱いが間違いであることもあり得ます。

もしあなたの航空写真とBingが一定のオフセットを示している場合、サーバの設定を変更し、それらの画像が正しく重なるように読み込まれるようにできるかもしれません。この設定ができず、なおかつ作業対象区域の全域にわたってオフセットがあったり既存のデータが様々な情報源をもとに描かれてしまっている場合、プランBの出番です:

ここで重要なことは、存在する課題を正しく扱うための作業手法を策定し、マッパーと確認者に対して詳細な作業手順を提供することです。その際、例えばプロジェクトを”上級者のみ”の設定にした上で、上級者の定義として、建物を200以上描いておりなおかつ複数の衛星写真の位置あわせ作業を行ったことがあるひと、とすることを強くお勧めします。

作業工程の例として、例えば以下のような流れがあります:

  1. どちらの衛星写真が正しい位置を示しているかを明確にします。この場合、Bing写真がリファレンスである、と仮定します。
  2. 既存の地物がすべてBingに映っていることを確認し、Bingの位置と適合しているかを確認します。必要に応じて表示位置を調整してください。
  3. エディタのオフセット機能を使い、既存の地物の位置 (つまりBingの位置) にあわせて、もうひとつの衛星写真の位置を調整します。
  4. 位置が調整された画像にあわせて、新しく地物を書き加えます。

上記のステップの3番目は、プロジェクトで表示される全てのタスクで都度実施される必要があります。また、それぞれのタスクの大きさは小さめに設定するようにしてください。例えば平坦ではない地形が存在する場所など、オフセットが存在する箇所は作業対象区域の一部のみのケースが多くあるためです。場合によっては、プロジェクトのある地域では、衛星写真の接合が正しく行われていないこともあります。そうした場合も、場所と状況をあらかじめ調べておき、参加者に対してアドバイスするようにしてください。

プロジェクトのマッピング方法解説に含めたほうがよいかもしれない内容について、以下でいくつか例を挙げます:

内容確認と公開

それぞれのタブの内容をチェックし、文章とフォーマットが正しく、さらにマッピング方法の解説が明確に記載されていることを確認してください。もしプロジェクトの記述を変更したり、アップデートしたい場合は、ページの右側に表示されている ‘編集’ リンクをクリックしてください。 プロジェクトへのマッピング準備が整ったら ‘公開’ リンクを押してください。プロジェクトを公開すると、 ‘限定ユーザ’タブでプロジェクトへの参加が可能なユーザを限定していない限り、OSMアカウントを持っているすべてのひとがマッピング作業をはじめることができるようになります。公開を行った後も、必要に応じて、 ‘編集’ リンクをクリックし、内容の編集を行うことが可能です。

CC0
Official HOT OSM learning materials